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所有しているだけでお金がかかる

空き家は、所有しているだけでその維持にたくさんの費用が必要です。相続後は固定資産税が発生し、平均的な金額は年間12万円前後にもなります。これに加えて、所有している期間が長くなるほど管理費や修繕費なども必要です。

災害に巻き込まれたり空き巣などの犯罪にあったりすることもあるので、空き家のまま放置しておくメリットはありません。

近隣住宅に被害を出しトラブルになる可能性

もし相続した空き家が遠方にある場合、頻繁に様子を見に行くのは難しいものです。放置している間に空き家が倒壊し、通行人や近隣住宅に被害が出ると、損害賠償責任を負うことにもなりかねません。そこまでではなくても、庭に草が生い茂って街の景観を損なうと当然苦情も来ます。

さらに、自治体から危険な空き家と指定されると、ペナルティとして固定資産税が上がってしまうため、維持費がさらにかかります。

時間が経過するほど資産価値が下がる

空き家は、人が住んでいる家よりもかなり速いペースで老朽化が進みます。短期間でひび割れや汚れで外観が悪くなるのはもちろん、雨漏りが発生したり水道やガスの配管に問題が出たり、シロアリなどの害虫に浸食される可能性があります。

「住まないからいい」という考え方もあるかもしれませんが、放置して土地が荒れ、建物が老朽化するほど資産価値は下がり続けます。将来的に空き家を活用したいと考えている場合、大掛かりなリフォームが必要にならないよう、定期的にメンテナンスをすることが大切です。

相続してから3年以内の売却は節税につながる

空き家を売却すると、売却金額にもとづいて税金を支払う必要がありますが、相続してから3年以内であれば控除が受けられます。

解体費用が負担…空き家処分に使える助成金はある？

空き家解体には100万円以上の費用が必要となり、すぐに用意できなかったり相続人の間で分担がまとまらなかったりすることも少なくありません。ただ、近年全国で空き家が問題になっており、自治体によっては空き家解体のための助成金制度を設けています。

助成金について、空き家がある地域の自治体へ一度問い合わせてみてください。

空き家は相続放棄できない？それはなぜ？

空き家の相続放棄は可能です。相続放棄すれば空き家の固定資産税を支払う必要はありません。相続放棄できないといわれるのは、所有権を放棄しても管理責任からは逃れられないからです。

相続放棄した空き家でも、近隣や地域に迷惑をかけないように手入れを続ける必要があります。

空き家バンクと買取はどちらがいい？

空き家を手放す手段としては、不動産会社に仲介や買取を依頼して売却する、または空き家バンクを活用するという選択肢があります。

空き家の場合、建物の状態によっては仲介での売却が難しいこともあるでしょう。

仲介と買取を比較すると、仲介のほうが売却額は高い傾向にありますが、仲介での売却が難しそうな場合は買取を依頼して処分するのも選択肢のひとつです。

また、自治体が運営している空き家バンクを利用する方もいらっしゃいます。空き家バンクは、空き家の売却や購入を考える方が情報交換できるプラットフォームです。

ただし、購入希望者に空き家を見せたり契約を交わしたりといったサービスは提供していません。

ご自身ですべて対応する知識や時間がある場合は別ですが、そうでない場合は手続きに手間取ってしまう可能性があります。

空き家を自治体に引き取ってもらうことはできる？

相続した空き家の売却益より、売却するのにかかる費用のほうが多くなってしまう場合、売却は諦めて引き取ってほしいと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現在そのような制度はありません。

空き家の処分にお困りの際は、仲介や買取に対応している不動産会社にご相談ください。